基本情報技術者試験
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企業と法務(2)

企業活動

OR・IE

OR(Operations Research:オペレーションズリサーチ)

経営における問題の分析や解決をするための手法
企業が経営計画を数学的・統計的モデル、アルゴリズムの利用などによって、さまざまな計画に際して最も効率的になるように決定する科学的技法。数学およびコンピュータの応用分野として発展してきた

IE(Industrial Engineering:インダストリアルエンジニアリング)

生産現場やサービスにおける問題を解決するための手法
具体的には、人・機械・材料・エネルギーを効率よく組み合わせて「安くモノづくりを行う」ことを実現するための技術を指す

配分問題・輸送問題

配分問題とは、少ない投資で最大限の利益を得るために、経営資源の配分を計画すること
輸送問題とは、物品などを輸送する際の運賃を最小限に抑えるために、発送元から発送先への輸送量を計画すること

線形計画法(LP法)

一次不等式で表された制限条件の中で、目的の達成度を最大にする最適の方法を求める数学的技法。経営計画・輸送計画などに利用される

在庫問題

常に適切な在庫量を保つことで、企業の経営の基礎を支えることができるため、在庫を管理する手法が必要となる

経済的発注量(EOQ)

一回あたりの商品を発注において、それに関連したコストの総額を最小化する発注量のこと。またはその発注量を決定する手法のこと

経済的発注量:在庫維持費用=発注量 となる発注量

EOQ
名称説明
発注費用1回の発注にかかる費用。1回の発注量が増えれば、発注回数が減るため費用は減少
在庫維持費用倉庫の管理費など。在庫数が多い、保存期間が長いと増加する
在庫総費用在庫維持費用+発注費用
経済的発注量の考え方の前提
  ●発注コストが一定である
  ●需要率が分かっていて、年間を通して平均的に分散している
  ●リードタイムが固定されている
  ●購入単価価格が一定

以下の2つのコストを最小化する発注量が経済的発注量
  ●発注コスト=所要量÷発注量×1回あたりの発注費用
  ●在庫保管コスト=1個あたりの保管料×発注量÷2

EOQ

カンバン方式(ジャストインタイム生産システム)

経済効率を高めるための技術体系(生産技術)。トヨタ自動車の生産方式(トヨタ生産方式)の代表的な要素として知られる。“必要な物を、必要な時に、必要はな量だけ生産する”こと

MRP(資材所要量計画)

生産管理手法の一つで、企業の生産計画達成を前提に、部品表と在庫情報から発注すべき資源の量と発注時期を割り出すもの

発注方式
定量発注点方式

ある数量より在庫が少なくなると必要数量を発注する方式


定量発注点方式

発注点
  発注するタイミングとなる在庫量のこと
安全在庫
  需要が変動することを見越して、欠品を防ぐために余分に確保しておく在庫
  のこと
納入リードタイム
  商品を発注してから納入されるまでの期間のこと

発注点=1日あたりの平均的使用量×納入リードタイム+安全在庫
定期発注点方式

毎週1回とか1ヵ月に1回とか決められた発注間隔で必要な発注量を計算して発注する方式

定期発注点方式

意思決定

意思決定とは、不確実な将来のことについての意思を決定し、経営方針を決めることで、手法として「決定表」「決定木」がある
決定表:ある問題が与えられているときに考慮すべき条件とその処理に関するものを列挙した表のこと。デシジョンテーブルとも呼ぶ

決定表・決定木

作業測定

作業測定とは、IE(インダストリアル・エンジニアリング)において、工場などの生産現場で働く人の作業を測定する手法で、生産ラインの工程の改善を図る

名称説明
作業時間分析法作業時間の調査に使われる手法。ストップウォッチなどを使って、実際の作業動作を数回にわたり反復測定し、作業時間を調査する
PTS法作業に必要な標準時間を見積もるときに使われる手法。PTS法では、作業に必要な動作を基本動作として分解する。その上で、基本動作の標準時間を基に、構成される基本動作の時間を合計して作業時間を求める
ワークサンプリング法
(瞬間測定法)
稼働分析に使われる手法。観測回数を決めて、ランダムな瞬間に、ある作業者の作業状況を観測、作業内容や何にどれだけ時間を割いたかを分析する

作業測定

品質管理

品質管理とは、消費者の満足を得るに足る高度の有用性を有する製品を最も経済的な水準において生産するための計画を作ることと、その計画を達成するために行うすべての活動をいう

QC7つ道具

QC7つ道具
ヒストグラム

バラツキの分布状態を棒グラフで表したもの、つまりデータの度数分布をグラフにしたもの

ヒストグラム
パレート図

値が降順にプロットされた棒グラフとその累積構成比を表す折れ線グラフを組み合わせた複合グラフ

パレート図
ABC分析

「重点分析」とも呼ばれ、沢山あるものを整理して大事なものから順に並べ、プライオリティをつけて管理していこうとするもので、経営のあらゆる面で活用できる有力な管理手法
上位80%を占めるグループをA群、80〜90%のグループをB群、残りのグループをC群に分けて項目の重要動を分析する

ABC分析
散布図

データの持つ2種類の特性を縦軸と横軸にとり、グラフ上に点で表す図
データの相関(お互いの関係)を調べることができる

散布図
特異性要因図

特性(結果の良し悪し、解決すべき課題)と、それに影響を与えるさまざまな要因の関係を系統的・階層的に整理した図。特性がはっきりと絞り込まれているとき、それを防止するための管理項目を検討したり、発生原因を追及したりするために使われる

特異性要因図
チェックシート

点検する項目などを表にして、簡単に分析結果を確認できるように表したもの

管理図

品質や製造工程が安定な状況で管理されている状態にあることを判断するために使用するぐらふのこと。時間ごとの状態をグラフ上に配置し、従来までに傾向と異なるデータや管理限界線を逸脱したデータの有無から以上の発生を判定する

管理図
異常な点の判断基準
 @上方または下方の管理限界の外側に現れる点
 A中心線の片側に、7点以上の点が連続して現われる場合
 B点が管理限界内にあっても、中心線から2/3以上離れたところに
  連続して2/3点以上あるとき
 C点が上向きまたは下向きにつながる。または、周期的に上下する
層別

収集したデータや調査結果を特性ごとに分類して、表したもの。ヒストグラムの区間わけも層別のひとつ

新QC7つ道具
関連図

目的・ねらいを達成するための解決策を見つけ出し、あるいは考案するために、目的達成に関連する問題点を因果関係で整理する図

関連図
系統図

問題を解決する手段を見つけるために、目的−手段の連鎖を階層的に表現する手法

系統図
親和図

錯綜した問題点や、まとまっていない意見やアイデアなどを整理し、まとめるために用いられる図
作図にはまず、アイデア、意見、問題点を簡潔に表現し、カードに記述し、全体を眺め、親和性のあるカードを寄せてグループを作成し、そこから読み取れる本質的な問題点を発見する

親和図
PDPC(過程決定計画図)

計画を実施していくうえで、予期せぬトラブルを防止するために事前に考えられる様々な結果を予測し、プロセスの進行をできるだけ望ましい方向に導く方法

PERT図(アローダイアグラム)

イベントやプロジェクトの作業日程などを、作業の開始日を表すノード(結合点)とノード間を線や矢印で結び、全体の作業日程や作業時間が分かるようにしたもの。平行して作業する都合で、最も作業時間に余裕のない工程に影響を与える経路をクリティカルパスという

PERT
マトリックス図法

項目ごとに取り出したデータを表で比較することで、お互いの関連や優劣を調べることが出来る図で最も優れた手段を決定することが出来る

マトリックス図法
マトリックスデータ解析法

マトリックス図でなおかつデータが数値である場合、相関係数を使って計算した数値によって、点グラフとしてより分かりやすく表せる

マトリックスデータ解析
検査手法

完成した製品の品質を検査する手法にはサンプリングとシミュレーションがある

サンプリング

サンプリングとは、抜き取り検査ともいわれ、母集団からいくつかの標本を取り出して、不良品がX個以下なら合格、X+1以上なら不合格とする。抜き取り検査の結果は「OC曲線」を使って分析する

シミュレーション

作成したモデルを動かし、現実の結果により近い結果を得ることにより、その結果を問題解決に役立てること
線形計画法(LP法)
 一次式で書かれた制約条件の下で最適化を行うこと。単体法(シンプレック
 ス法)、内点法などのアルゴリズムがある
 実用例として、栄養バランスの条件を満たしながら最小費用の献立を考える場
 合などに用いられる
待ち行列理論
 顧客がサービスを受けるために行列に並ぶような確率的に挙動するしすてむの
 混雑現象を、数理モデルを用いて解析することを目的とした理論

需要予測

将来の需要を予測することで、その結果をもとに需要に見合う生産能力を準備する。代表的な手法には、「移動平均法」と「回帰分析」がある

移動平均法

過去の売上の移動平均を算出して将来を予測する手法

回帰分析

予測・要因分析等に用いられる。例えば、過去の生産量と製造費用のデータから回帰式を求め、将来の生産量に対する製造費用の予測に活用される

その他の手法

データ収集
ブレーンストーミング

ルールに従ってグループで意見を出し合うことにより、新たなアイデアを生み出し、問題解決策を導き出す方法

ルール内容
批判禁止人の意見に対して批判したり、批評したりしない
自由なアイデア抽出を制限するような判断・結論は慎む
質より量短時間にできるだけ多くの意見が出るようにする。
量は多いほど質の良い解決策が見つかる可能性がある
自由奔放既成概念や固定観念にとらわれず、自由に発言できるようにする
多少テーマから脱線しても、その中にアイデアが隠れていることがある
結合改善アイデアとアイデアが結合したり、他人のアイデアを利用して改善したりする。
新たなアイデアが創出されることが期待できる

ポイントは

●人数は、5〜8名、多くても10名程度
●参加者は同じような階層で上下関係を無くし、自由な意見を出しやすくする
●場所はリラックスできるような環境で行う
●リーダーは、いろいろなアイデアや意見が出る雰囲気を作る
●1時間以上続けるときは、休息をとる
デルファイ法

将来起こりうる事象に関する予測を行う方法。技術開発戦略の立案に利用され、複数の専門家に独自の見解を出してもらい、それらを相互にフィールドバックして再び見解を出し合う作業を繰り返す。統計的に意見を集約・収束させ、未知の問題に対して見通しを立てていく

バズセッション

少人数のグループに分かれて、リーダーの進行のもとにテーマについて討議し、グループごとに見解をまとめて報告させる討議の技法

データ分析
クラスタ分析

お互い似たものを集めてグループ分けをして、全体像を把握する分析手法

モンテカルロ法

乱数を用いたシミュレーションを何度も行うことにより近似解を求める計算手法

レーダチャート

複数項目の比較やバランスを表現するグラフのこと。3つ以上の項目に対応する放射線の各軸上に、基準値に対する度合いをプロットし、各店を結んで全体のバランスを見る

レーダチャート

 

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