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情報セキュリティにおける脅威(4)

パスワードクラック

コンピュータ・システムで保存あるいは伝達されるデータからパスワードを割り出す手法のこと

種類と実行方法


パスワードクラックはオンライン攻撃とオフライン攻撃があり、その仕組み上、固定式のパスワードによる認証システムに対して有効な手段である

類推攻撃

ターゲットの個人情報に関する知識から、攻撃者自身がパスワードを類推すること
オンライン攻撃で用いられることが多い
類推されそうなパスワード例

辞書攻撃

辞書(大抵はコンピュータプログラムで利用し易いよう、単語のみが羅列してあるファイル)に載っている単語を、パスワード等を知るために、入力していき、対象のコンピュータが、どのような反応を示すかを調べ、コンピュータに施されたパスワードを知る事ができる
オンライン攻撃で用いられることが多い
類推されそうなパスワード例

総当たり攻撃

考えうる「全ての」パスワードを試す方法
オンライン攻撃で用いられることが多い
類推されそうなパスワード例

レインボーテーブル

ハッシュから平文を得るために使われるテクニック(アルゴリズム)の一つ。辞書(あるいはパスワード候補の探索空間)の各語のハッシュ値を計算し、ハッシュ値の一覧を検索できるよう平文パスワードとハッシュ値のペアを保存しておくことで効率的にパスワードクラックを行う。ハッシュに salt が使われている場合、レインボーテーブルの有効性は著しく低下する。

オンライン攻撃

ターゲットとなるシステムにネットワークを介して実際にログインを試みながら行う方法

オフライン攻撃

パスワードが保存されたファイルを入手し、それを攻撃者のローカル環境で解読する方法

固定式のパスワード

変更するまで何回も使用可能なパスワード

対策

予防・防止
検知・追跡
回復
ワンタイムパスワード方式

ログインの要求があるごとに新たなパスワードを生成する方式。 生成されたパスワードは一度のみ使用可

バイオメトリック認証システム

指紋、声、顔、虹彩、網膜、掌形、サインなどの身体的特徴、行動様式で個人を認証する方式

アカウントのロックアウト設定

一定回数以上連続してパスワードを失敗したら、一定期間そのアカウントを使用不可にすること

リバースブルートフォース攻撃


不正ログインを目的とするアカウント突破手法のうち、特定のパスワードと、ユーザIDに使用され得る文字列の組み合わせを用いて総当り的にログインを試みる手法のこと
ブルートフォース攻撃ではユーザIDが固定されパスワードの変更が試すが、リバースブルートフォース攻撃ではパスワードを固定してユーザIDの変更が試す
最近では、同じIDで一定回数ログインに失敗するとアカウントロックが多く導入されている。この仕組みはブルートフォース攻撃を阻止するために有効だが、ユーザIDの側を次々と変えていくリバースブルートフォース攻撃の場合、このアカウントロックを回避しやすい。「admin」や「1234」のような安易な文字列をパスワードに用いている利用者は少なくなく、こうしたパスワードに固定してリバースブルートフォース攻撃を仕掛けることで、認証を突破できるアカウントが見つけられやすい

パスワードリスト攻撃


あらかじめ用意したアカウント情報(IDとパスワードの組み合わせ)一覧をもとにログインを試みる手法
他のサービスなどから不正に入手したアカウント情報のリストを用いる。総当たり攻撃よりも、ユーザが実際に使っている文字列の組み合わせに突き当たりやすく、不正ログインが成功しやすい。とりわけ、同じユーザがアカウント入手先のサービスでも同じIDとパスワードの組み合わせを設定していた場合、つまりアカウント情報の使い回しをしていた場合、ピンポイントでログインできてしまう

対策

 

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