ストラテジ(2)
経営戦略
企業が活動していくうえで長期的視点からの基本方針
戦略経営手法
コアコンピタンス経営
他社が真似できない企業独自のノウハウや技術を用いて、市場での競争優位性を確保する戦略的経営手法
マーケティング手法
ワンツーワンマーケティング
個別の個客ニーズに対して最もふさわしいマーケティングを行い、顧客満足度や販売効率の向上を目指す手法。インターネットやCTI技術により容易に実現可能となってきた
ニッチマーケティング
市場全体ではなく、成熟した市場の隙間を狙って専門化を図る戦略
マーケティングミックス
さまざまなマーケティング要素を戦略的に組み合わせること。販売側からの「4P」と顧客側からの「4C」がある
4P | 検討内容 | 4C |
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Product(製品) | 製品、サービス、品質、デザイン、ブランドなど | Customer Value(価値) |
Price(価格) | 価格、割引、支払条件、信用取引など | Cost(価格) |
Place(流通) | 輸送、販売戦略、立地条件など | Convenience(利便性) |
Promotion(宣伝) | 宣伝、広告、マーケティング | Communication(伝達) |
問題分析手法
SWOT分析
強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を分析し、評価すること。マーケティング計画や危機管理方針などを決定するときにも活用され、経営戦略を分析する際の代表的手法
強み、弱み | 企業の内部環境分析 | 人材、営業力、商品力、技術力、ブランド、財務体質 |
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機会、脅威 | 企業を取り巻く外部環境分析 | 政治、経済、法律、市場性、顧客動向、競合他社 |
CSF
経営目標に対する重要成功要因のこと。「競争優位を確立するためには、何を出来れば良いか」を明確にする手法
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)
何をもって成果とするかを定量的に定めたもの
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)
KGI達成に向かってプロセスが適切に実施されているかを中間的に計測する
3C分析
企業の事業環境分析や企画立案において定番とされている手法。市場と競合の分析から導かれる、その事業でのKSF(成功要因)に対し、自社の分析からKSFとのギャップを見つけ出し、自社の戦略に生かす分析を行うフレームワーク。
3Cとは、「市場、顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の頭文字
市場分析 | 自社の製品やサービスを購買する意思や能力のある潜在顧客を把握する |
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競合分析 | 競争状況や競争相手について把握する |
自社分析 | 自社の経営資源や企業活動について、定性的・定量的に把握する |
バランススコアカード(BSC)
企業の目標と戦略を明確にすることで、数値上で表される業績だけでなく、さまざまな視点から経営を評価し、バランスのとれた業績の評価を行う手法。ビジネス戦略の立案、実行、管理手法として利用
財務的視点 | 株主や従業員などの利害関係者の期待に応えるべく、企業業績として財務的に成功するための行動の指標を設定する |
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顧客の視点 | 企業のビジョンを達成するために、顧客に対しての行動の指標を設定する |
業務プロセスの視点 | 財務的目標の達成や顧客満足度を向上させる優れた業務プロセスを構築する指標を設定する |
学習と成長の視点 | 企業のビジョンを達成するために組織や個人として変化(改善)し、能力向上を図るための指標を設定する |
PPM分析(プロダクトポートフォリオマネジメント)
市場成長率と市場占有率(シェア)から、製品の市場での位置づけを4つに分類し、効果的・効率的で最適な事業や製品の組合せを分析する
問題児 | 成長率(大)、占有率(小)、将来成長の可能性(大)、当面は資金を投入し、育成する |
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花形 | 成長率(大)、占有率(大)、積極的な投資で売上を伸ばすことも可、「金のなる木」候補 |
負け犬 | 成長率(小)、占有率(小)、資金投下NG、現在赤字であれば撤退を検討すべき |
金のなる木 | 成長率(小)、占有率(大)、利益率(大)、過剰な投資を避け、売上高を維持 |

バリューチェーン分析
製品やサービスを顧客に提供するという企業活動を、調達/開発/製造/サービスといったそれぞれの業務が、一連の流れの中で順次、価値とコストを付加・蓄積していうものととらえ、この連鎖的活動によって顧客に向けた最終的な“価値”が生み出されるとする考え方

ファイブフォース(5F)
業界内の競争に影響を与える要因
- 既存競争者同士の敵対関係
- 新規参入業者の脅威
- 代替製品・代替サービスの脅威
- 顧客の交渉力
- 提供業者の支配力
これらの力の強さの関係から、自社の位置づけを分析する手法
アドバンテージマトリクス
「優位性構築の可能性」「競争上の戦略変数」の2軸により、業界を4タイプに分ける
規模型事業 | 規模(シェア)の大小しか競争要因がなく、規模の経済が働く事業 シェアの拡大が高収益に直結する。自動車業界がこのタイプ |
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特化型事業 | 規模の大小が影響を及ぼす場合でも、特定分野で異なる戦略を採ることで、優位性を築くことが出来る事業 重要な競争要因は2〜5個程度で、医薬品業界はこのタイプ |
分散型事業 | 事実上大企業がいないのがこのタイプ 規模の経済は働かず、小規模なうちはもうかるが、大きくなると収益性を保てない 競争要因が多く、企業全体として優位性を構築することが出来ないため アパレル業界がこのタイプ |
手詰まり型事業 | 小規模企業がすべて淘汰され、残った大企業も決定的な優位性を作れなくなった状態。かつて規模型事業であった鉄鋼業界もこれ以上大きくなれないという状態になった結果、どのメーカーも収益をあげられない状況になった |

ラディカルイノベーション
従来の価値観を覆すほどの抜本的な革新のこと
デルファイ法
専門家の意見をアンケートで求め、その結果をお互いに参照した上でアンケートを繰り返し、意見を集約していく手法
クラスタ分析
さまざまな観測データを類似集団(クラスタ)に分類し、これを基に意味のあるものを発見していく分析手法
TLO法(大学等技術移転法)
正式名称を「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律」といい、大学や国の試験研究機関等における技術に関する研究成果の効率的な技術移転を促進することにより、新たな事業分野の開拓、産業技術の向上、大学等の研究活動の活性化を図り、我が国の産業構造の転換の円滑化、国民経済の健全な発展、学術の進展に寄与することを目的としています
コンカレント開発
製品の開発過程において企画、設計、製造、生産、販売、サービスなどの各工程を同時に並列に進行させることにより、開発期間の短縮、開発コストの削減を行う手法
技術のSカーブ
技術の進歩の過程を表すもの。技術的な成果と研究投資累積額又は時間との関係で表す。技術の発展・進歩のペースが、当初は緩やかに、その後急激になるが、やがて限界が近づき再び緩やかになるというもの

ビジネスインダストリ
EDI(電子データ交換)
商取引に関する情報を、企業間で電子的に交換する仕組みのこと
EDI規約
情報の形式の標準化の規約
規約名 | 意味 | 例 | |
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第1レベル | 情報伝達規約 | 通信プロトコル | TCP/IP・全銀協手順 |
第2レベル | 情報表現規約 | メッセージフォーマット等の規約 | EDIFACT・CII |
第3レベル | 業務運用規約 | 業務システムの運用規約 | 運用ガイドライン |
第4レベル | 取引基本規約 | EDI取引に関する基本的な規約 | EDI基本契約書 |
EDIFACT
国際連合・欧州経済委員会で採択された基準EDIプロトコルの略称
1.電子文書を記述するための文法(シンタックス・ルール)
2.電子文書用語集(データエレメント)
3.標準文例集
EC(電子商取引)
インターネットを介して受発注ならびに決済を行うビジネスシステムを利用した取引
BtoB | 企業と企業の取引 | 企業間の受発注システム |
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BtoC | 企業と個人の取引 | オンラインモール |
CtoC | 個人と個人の取引 | 電子オークション |
GtoB | 政府と企業の取引 | 電子入札システム |
GtoC | 政府と個人の取引 | 電子申請・届出システム |
BtoE | 企業と従業員の取引 | 社内の情報伝達システム |
CALS
生産者と消費者の間で製品やサービスに関する情報を共有し、設計、製造、調達、決済の全てコンピュータネットワーク上で行うための標準規格
POS
販売時点情報管理。商品が販売された時点、店頭販売情報を収集するシステム
EOS
オンライン受発注システム。小売店舗で発生する発注、仕入れ、請求、支払などの各種業務をコンピュータで一元管理するシステム
MRP(資材所要量計画)
生産・在庫管理における手法の1つで、完成品レベルの生産計画に基づいてその生産に必要な資材の正味所要量を求め、品目、納期と併せて生産計画を作り、これを基準にして資材の手配(購買オーダー、生産オーダー)、納入、出庫の計画・管理をタイムバケットという時間単位で繰り返す管理手法
SCM(サプライチェーンマネジメント)
原材料の調達から製造、流通、販売、顧客へと繋がる一連の流れを管理し、全体の最適化を図る仕組み
3PL
企業の流通機能全般を一括して請け負うアウトソーシングサービス。受発注/ピッキング/最適在庫・配車・配送など各種の作業と管理を含む広範で総合的なロジスティクス業務を一括して受託するビジネス、あるいはそれを行う業者のこと
トレーサビリティ
物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態のこと
セル生産方式
ライン生産方式。多種類かつフレキシブルな生産が求められるものに使用
XBRL
ソフトウェアやプラットフォームに関係なく、各種財務報告書を作成・開示・交換ができるようにしたもの
インテグラル型アーキテクチャ
製品やシステムの昨日、構造(部品)を構築する要素同士が密接に結びついているため、製品、システムごとに最適設計をするアーキテクチャのこと
モジュラ型アーキテクチャ
構成要素がモジュール化され、それらを組み合わせて製品やシステムを設計・開発・製造できるアーキテクチャのこと
 

